本日、インコ日和

充実したお一人様の老後に向けて頑張る50代女子と愉快なインコ達のドタバタ生活を綴ります。

保護鳥のレスキュー

日本に生息している絶滅危惧のあるワシやフクロウを保護している場所が北海道にあります。



ここの中に人間との共存で傷ついた鳥たちをレスキューする活動をしている獣医さんたちの団体があります。



先日NHKの「ダーウィンが来た」「ワイルドライフ」という2つの番組でこの人達の活動を取り上げて、大きな反響を呼んでいる。


番組の中で、交通事故で骨折や頭部外傷による脳損傷を負ったワシやフクロウ、丹頂ツル。駆除された鹿の体内に残っていた鉛の銃弾を肉と一緒に食べてしまって鉛中毒死するワシ。風力発電の風車の羽に追突してケガを負ったワシ。人間との関わりの中で傷つく鳥たちの生と死が描かれていた。
鳥たちは何も悪くない。ワシもフクロウも、己の本能に従って生きているだけ。本来、森や山は彼らが生きていくために存在しているもの。
人間の生活が豊かになることに反比例して命を脅かされていく鳥たちが増えている。命を取り留めても、翼や視力を失って空を飛べなくなったワシやフクロウは野生には帰れない。保護センターを終の棲家にして余生を過ごす彼らは何を考えているのだろう。


野生に帰れなくて終生飼育となったワシたちを管理している代表の斎藤獣医氏が語った言葉。
「可哀そうとか同情とかでは無い。人間のしたことで彼らが傷ついて、じゃあ野生の戻れないから殺処分っていうのは虫が良すぎる。人間のしたことに最後まで責任を持つべきだ」


ケガをしたワシを見つけてセンターに保護を通報した風車のある付近に住んでいる婦人は「(通報するか)どうしようと思ったけど命あるものだし」と語り、翼の骨が飛び出るほどのけがをしていても声をあげないワシをみて「痛いよね。物は言わないけど・・・痛いよね。」とつぶやいた言葉に、自分も同じ思いを持った。痛くても彼らは助けを呼べない。ずっと我慢して地にうずくまるしかないのだ。人間に通報してもらえないことは死を意味する。斎藤氏の「生きているうちに通報してもらって助かりました」という言葉がとても重い。通報してもらえるのは運のいい個体なのだ。亡くなってから発見される個体も多いのだろうな。


人間の文明の歩みが後ろに戻ることは無い。だからこそ人間は何かしなきゃ。
嘴を失ったワシに人間の歯科技術を利用して、義歯ならぬ、義嘴を作成するプロジェクト。文明の利器を駆使して鳥たちの未来を創るために頑張っている人達が居る。
凄くいい。
私たち、まだ捨てたもんじゃないなって思えた。

義嘴を使って自分で食べられた!

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